近代世界と宗教

¥5,940 (税込)

著者:桜井健吾
出版社:教文館
発売日:2025年4月

A5判・424頁
ISBN 978-4-7642-7494-5

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近代ドイツの国家と社会の形成に、カトリック運動はどのような影響を与えたのか?

「カトリック教徒大会」「カリタス」「コルピング職人組合」「カトリック労働者同盟」「キリスト教労働組合」「中央党」などの社会的・政治的運動の事例から検証した画期的な労作。ドイツ近代史研究に不可欠な書。
近代は、宗教が無力になり、消えて行く時代だと言われ、この現象は「世俗化」の概念で捉えられてきた。それに対し、本書はこの言葉を別な意味で用いる。確かに、世俗化は起こったし、近代は世俗化の時代である。しかし、世俗化とは、宗教が消え去ることではなく、逆に宗教が真の力を発揮できる時代が遣って来たことを意味する。世俗化があって初めて、言い換えれば、教会と国家が分離し、政治・経済・社会・芸術・学問などの文化領域が分化して初めて、宗教に固有な領域が独立し、宗教組織つまり教会も、自己に特有な活動を自由に展開できるようになる。(「あとがき」より)